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【実家じまい】施設入所=相続できるは勘違い!親が元気なうちにすべきこと

カテゴリー:実家のお片付け不用品・リサイクル品の買取

【更新日】2026.02.20

親御さんの施設入所が決まると、ホッとする反面、空き家になった実家の管理が重くのしかかります。

光熱費は毎月かかるし、庭の草は伸び放題。
固定資産税の通知も届く。

「もう誰も住まないんだから、この際だから実家を売って、相続の手続きも済ませちゃおう!」

でも、ちょっと待ってください。施設に入った=相続できる、ではありません
この記事で詳しく解説しますので、どうぞ最後まで読んでください。

結論は「相続は『親が亡くなってから』しかできません」

結論から言うと、親が施設に入っても、相続することはできません。

「えっ、でももう実家は空いてるし…」と思いますよね。気持ちはよくわかります。

でも、法律のルールは「相続が始まるのは、親が亡くなったときだけ」です。

親が施設にいても、入院していても、寝たきりになっていても、認知症が進んでいたとしても、親が生きていれば、その家は親の財産。子どもが勝手に「相続でもらおう」と決めることはできないのです。

「施設に入った」だけで相続できない理由

「もう戻ってこれそうにないし、実質管理しているのはわたし。だから、いいじゃないか」と思うかもしれません。しかし、できないのには法律上の大きな理由があります。

財産を守るためのルール

日本の法律では、個人の財産は本人の意思がなければ動かせないよう厳重に守られています。

  • 勝手に売れない: 親の名義の家を、子が勝手に売ることはできません。
  • 勝手に名義変更できない: 理由なく名義を変えるのは「贈与」になり、高い税金がかかる場合があります。

つまり、「親が生きている間は、子どもはあくまで『部外者』」というのが日本の法律で厳密に決められています。

生きている人の財産は、その人のもの

当たり前のことですが、親が生きている間、親の財産は親のものです。

たとえ判断力が落ちても、寝たきりになっても、法律上の持ち主であることは変わりません。

子どもが「もう親は施設だから」と勝手に実家を売ったり、名義を変えたりするのは、親の財産を無断で処分することになり、法に触れてしまいます。

「実家が空いた」と「相続できる」は別の話

「実家が空いた」というのは、あくまで使い方の変化です。
今まで親が住んでいた家に、誰も住まなくなった。ただそれだけ。
権利書や登記簿の名義も、全部親のままです。

一方「相続できる」というのは、持ち主が変わる権利が生まれるということ。
親から子へ、法律上の所有権が移る手続きができる状態になった、という意味です。

例えるなら、「友達の車を預かって管理している」のと「友達の車をもらった」くらいの違いがあります。預かっているだけなら、勝手に売ったりできません。実家も同じです。

空いているから、自分が全部管理しているからといって、自動的に「もう自分のもの」にはなりません。

「相続」はできなくても「整理」はできる!

「じゃあ、亡くなるまで何もできないのか?」というと、そうではありません。
相続はまだできませんが、「生前の財産整理」として実家じまいはできます。

また、親が「もう実家はいらない」と決めて、親自身が手続きをすれば、実家を売ることも解体することもできます。

親が判断できる場合

親が判断できる状態で、「もうわたしは住まないから、実家は売ってもいいよ」とはっきり意思表示できる場合は、実家じまいは進められます。

ただし、契約するのは親本人です。

売買契約書にサインするのも親。お金を受け取るのも親。子どもは手伝う立場です。

子どもができること

  • 不動産会社に売却を頼む(親の名前で)
  • 実家を解体する(親が費用を払う)
  • 誰かに貸す(親が大家さんになる)

どれも、親が決めて、親がお金を出す形になります。

親が判断できない場合は要注意!

親が認知症で判断ができない状態だと、法律上の契約ができません。
「親のため」でも、子どもは勝手には決められません。

もしこの状態で、子どもが「親の代わりに」実家を売ろうとしても、その契約は無効になる可能性があります。

よくある失敗例

  • 親の実印を勝手に使って売買契約してしまう
  • 兄弟の一人が独断で売って、後で大モメ
  • 買った人から「契約が無効だ」と言われる

いくら子どもが本心から「親のため」「家族のため」と思っていても、法律ではそう扱ってはくれません。

成年後見制度という方法もあるけれど…

親が認知症などで判断ができない場合、成年後見制度を使う方法があります。

家庭裁判所が「成年後見人」を決めて、その人が親の代わりに契約などをする仕組みです。

注意:後見人に家族が選ばれるとは限りません。専門家(弁護士など)が選ばれると毎月の報酬が発生します。また、一度始めると親が亡くなるまでやめられません。

後見人の仕事は「親の財産を守ること」

後見人が親の代わりに判断してくれる、と言っても、実家を売ることが「本当に親のためになるのか、子どもの都合ではないか」を、大変慎重に判断します。

特に実家を売る場合は、家庭裁判所の許可が必要なことが多く、「子どもが相続税を減らしたいから」等という理由では認められません。

実家じまいをスムーズに進めるために、今できること

「縁起でもない」と思うかもしれませんが、元気なときに話しておくのが一番です。

遺言書や家族信託も選択肢

親が元気なうちに「遺言書」を作っておけば、亡くなった後の引き継ぎをスムーズに進められます。

また、最近注目されているのが「家族信託」という仕組みです。
これは、いわば「実家の売買の権利と管理を、あらかじめ家族に託しておく」ものです。

通常、親が認知症などで判断能力を失うと、実家の売却手続きなどは一切できなくなります。しかし、元気なうちにこの契約を結んでおけば、たとえ将来、親の判断能力が低下しても、託された家族の判断で実家を売却し、そのお金を親の施設代に充てるといった柔軟な対応が可能になります。

まずは「専門家」に相談を

こうした手続きは、法律の専門家である司法書士や、信託銀行などで相談に乗ってもらえます。将来、実家の売却も考えているなら、専門家と連携している不動産会社を窓口にするのもよいでしょう。

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よくある質問

Q:施設に入った後、子どもが勝手に実家を片付けていいの?

A:家の中のゴミを捨てたり、掃除したりするのはOKです。でも、貴重品や親の思い出の品を勝手に処分するのはNG。必ず親に確認してください。後で「あれはどこ?」と言われてトラブルになることも。

Q:名義だけ先に子どもに変えておくことはできる?

A:親が生きている間に名義を変えるのは「生前贈与」という別の手続きになります。親の同意が必要だし、贈与税がかかることもあります。相続とは全然違う話なので、専門家に相談するのがおすすめです。

Q:実家を売るとき、兄弟全員の同意は必要?

A:親が生きている間は、親が決めればOK。でも、相続が始まった後(親が亡くなった後)に売る場合は、兄弟全員の同意が必要になります。だからこそ、親が元気なうちに家族で話し合っておくことが重要です。

施設入所は「終わり」ではなく、新しい「準備」の始まり

親御さんが施設に入所されると、つい「これで実家の役目も終わり、相続の手続きを始めなければ」と焦ってしまうかもしれません。

しかし、これまでお伝えした通り、施設への入所は「相続の始まり」ではありません。相続という地続きのバトンタッチが正式に発生するのは、あくまで親御さんが亡くなった時です。

それまでは、たとえ家が空き家になっていても、その場所は親御さんのかけがえのない財産です。そのため、親御さんが生きていらっしゃる間に実家じまいを進めるには、必ず「親本人の判断と同意」が必要になるということを、まずは心に留めておいてください。

もし親御さんの判断能力に不安がある場合は、無理に家族だけで進めようとせず、まずは司法書士などの専門家へ早めに相談することをおすすめします。

大切なのは、手続きを急ぐことよりも、親御さんが元気なうちに「これからの実家をどうしていきたいか」という本音を、家族で丁寧に話し合うことです。その対話こそが、将来のトラブルを防ぎ、家族全員が納得できる「最高の実家じまい」への一番の近道となるはずです。

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