【大正ロマンを描く版画】松永安生による竹久夢二の版画「玉椿」を買い取りました

カテゴリー:掛け軸・絵画

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  今回の買取品は、版画師松永安生（まつながやすお）が彫り・摺りを行った、竹久夢二の木版画「玉椿」です。

  大正ロマンを代表する芸術家－竹久夢二

  竹久夢二。
  この名前を聞いたことがあるという方も多いでしょう。
  また竹久夢二が描いた、憂いを帯びた表情が特徴の美人画もよく知られています。

  この版画のテーマは「椿」です。
  赤い椿は「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」を表し、白い椿は「完全なる美しさ」「至上の愛らしさ」という花言葉があります。

  そんな椿は、竹久夢二にとって大正ロマンを象徴する重要なモチーフでした。
  冬から春にかけて咲き、寒い冬の中でも鮮やかに咲く椿。
  生命力や季節の移ろいを感じさせる花として夢二が好んだとされています。

  版画師松永安生と港屋

  松永安生は、昭和11年（1936年）京都生まれの木版匠です。夢二復刻木版画を彫り・摺り両面で手がけた第一人者です。

  版画表面に描かれているMINATOYA（港屋）は竹久夢二復刻版画の専門画廊・版元です。
  松永安生はこの港屋で昭和期に竹久夢二の木版画復刻を手がけました。
  港屋のために夢二の木版画を多数制作し、技術・表現ともに高い評価を受け、港屋を代表する作家となっています。

  松永氏の没後も港屋は夢二復刻版画の伝統を守り続けており、現代でも複数の版画師が港屋ブランドで作品の制作・販売に携わっています。

  この「玉椿」は300枚限定で刷られたもののうちの1枚です。
  多くの人に愛されるテーマで、どんなお部屋に飾ってもしっくりとくる良品を買い取らせていただきました。
  ありがとうございました。

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