柴田栄子のこけし内閣総理大臣賞受賞

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  柴田栄子のこけし

  柴田栄子は、宮城県白石市のこけし作りを牽引してきた作り手です。

  昭和23年に柴田工芸社が設立、数々の作品を生み出してきました。
  昭和34年の第一回全日本観光土産品展で通産大臣賞に入賞以降、数々の受賞歴を持ちます。

  また、こけしの絵付けの技法に白石和紙を用いるなどした「白石和紙こけし」などを生み、技術の発展に貢献しました。

  宮城県の伝統こけし作り

  東北地方の山間部の木地師と呼ばれる職人たちが、端材で子どものおもちゃを作り始めたことが発祥と言われています。
  次第にその玩具は民に愛され広まり、東北の温泉地で土産物として販売するようになりました。

  宮城県内での主な産地は仙台市、白石市、蔵王町、大崎市（旧鳴子町）などです。
  この地で作られたこけしは「鳴子こけし」「遠刈田こけし」「弥治郎こけし」「作並こけし」「肘折こけし」の5系統に分かれ、伝統的工芸品として認定されています。

  こけしの魅力と特徴

  こけしは簡素な立ち姿とその絵柄や表情などが人々に愛されています。

  木地を生かした質感や、シンプルな姿だからこその表情の繊細な違いが引き立ちます。
  銅の部分に描かれるモチーフは、菊や・梅・桜などです。

  産地や時代により変化や特徴があり、味わい深さを持っています。

  現在も伝統文化として、こけし作りの技が伝わっています。

  子どもの誕生祝いや記念品などにも贈答品として人気があり、こけしに魅了されるコレクターもいます。

  今回の買取品

  今回の買取品は、平成5年に開催された第35回全日本こけしコンクールで内閣総理大臣賞を受賞した、柴田栄子作のこけし「山路」です。

  木地の自然の模様を生かし、シンプルな樹木のような模様が豪快なタッチで描かれています。
  東北地方の寒さやみちのくの風情を感じるような、素朴な作品です。
  表情には柔らかさがあり、作り手の想いを感じさせます。

  サイズは45.5cmあり、存在感があります。
  箱入りですが、頭部に少し傷も見受けられます。

  こけしは海外にもコレクターがいる、日本の伝統工芸品です。
  現代にも大切に継承される日本の卓越した木工技術の結晶でもあり、今後もその評価は高まる可能性があります。

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