【職人技による永遠の美の結集】西陣織の華紋入り袋帯（金銀糸使用）を買取しました

カテゴリー:着物・小物

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  今回の買取品は西陣織の袋帯です。華紋模様の金糸銀糸と螺鈿を贅沢に用いた、大変価値のある一品です。

  西陣織の伝統と魅力

  西陣織（にしじんおり）は京都市の西陣地区で作られる、千年以上の歴史を持つ伝統織物です。
  あらかじめ染められた糸を用いて多彩な模様やデザインを織り出す技術で、まるで絵画を織り上げるかのように作られます。職人の手作業と専用機械の絶妙な使い分けにより、数多くの工程を経て完成します。

  袋帯という格式高き装い

  袋帯は、着物姿を引き立てる最も格式高い帯のひとつです。「袋」という名は、表地と裏地の二枚の生地を袋状に縫い合わせることに由来しています。
  
  サイズは幅約31cm、長さ約4.5m、結び上げると背中部分が二重になるのが特徴です。袋帯は特に結婚式や格式高い式典に用いられることが多く、そのため今回のお品のように、金銀の糸や豪華な模様が施されることが一般的です。

  華紋と螺鈿の優美な世界

  この帯を特別なものにしているのは、美しい華紋（かもん）模様と螺鈿（らでん）の装飾です。

  華紋とは、実在の花をそのまま描いたものではなく、花を丸い形などに様式化した装飾文様です。正倉院の宝物にも見られるこの文様は、中国やインドの影響を受けながらも日本独自の発展を遂げ、現代まで受け継がれています。

  

  螺鈿は、アワビなどの貝殻内側の真珠層を薄く加工し、装飾として用いる技法です。虹色に輝くその美しさは、光の角度によって七変化する魅力を持っています。

  西陣織と螺鈿の融合は「螺鈿織」や「螺鈿装飾帯」と呼ばれ、伝統工芸と美術工芸の見事な調和を示しています。螺鈿という大変手間と時間がかかる加工品を織物に縫い付けたり貼り付けたりする技法は、通常の織物を超えた芸術性の高い作品を生み出します。

  正絹の上質な素材感

  この袋帯は正絹、つまり絹（シルク）100%で作られています。絹以外の素材を一切混ぜない正絹は、上品な光沢となめらかな手触りが特徴です。高級和装品には欠かせない存在となっています。

  今回お譲りいただいた袋帯は、年数を経ているため、やや汚れや傷はあります。ですが西陣織の伝統、華紋の優美さ、螺鈿の煌めき、そして正絹の上質さが融合した大変貴重な良品です。買い取らせていただきありがとうございました。

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