【ヴェネツィアの誇る伝統工芸】ミルフィオリ（ムラノガラス）の亀を買い取りました。

カテゴリー:骨董品、能勢町のお客様

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  ムラノガラスとは？

  イタリア・ヴェネツィアの沖に浮かぶ小さな島、ムラーノ島。
  ここは「ガラスの島」として、700年以上にわたり美しいガラス工芸を生み出してきました。

  13世紀末、ヴェネツィアの街中にあったガラス工房は、火災防止のためムラーノ島に移されました。
  以来、職人たちはこの地で技を磨き、「ムラノガラス（Murano Glass）」として世界に名を広めてきたのです。

  手作りでしか出せない繊細さ、そして色彩の豊かさ。それがムラノガラスの魅力です。

  「ミルフィオリ」ってどんな技法？

  ムラノガラスの中でも、ひときわ目を引くのが「ミルフィオリ（Millefiori）」という技法。
  イタリア語で「千の花」を意味し、まさにその名の通り、花が咲いたような模様が特徴です。

  この技法では、まず「カンナ」と呼ばれる色付きガラスの棒を作ります。
  それを輪切りにして並べ、再び加熱して一体化させることで、モザイクのような美しい模様が生まれるのです。

  カラフルなキャンディをスライスして敷き詰めたような、あの楽しげでポップな雰囲気。
  それが、ミルフィオリの魅力です。

  人気モチーフ「亀」 ― 愛らしさと意味を併せ持つ存在

  造形しやすいミルフィオリでは、アクセサリー、ペーパーウェイト、瓶、ランプシェード等様々なものが作られています。今回の買取品は、ひそかな人気の「亀（カメ）」のモチーフ。

  亀は昔から「長寿」「安定」「守り」の象徴とされ、世界各地で縁起物とされてきました。
  ムラノの亀もまた、つるんとした透明感と鮮やかな模様で、多くの人を惹きつけています。
  丸みを帯びたシルエットと、ひとつとして同じ模様がないことが、特別感を生んでいます。

  この製品は長さが9センチほど、手のひらに乗る小品です。

  職人の手が生む、ひとつひとつの個性

  これらのガラス細工は、いずれも熟練した職人の手によって作られています。
  ガラスを溶かし、吹き、形を整え、模様を焼き込む。その工程こそが、まさに芸術です。

  光に当てると、様々な色の光を放ちながら美しくきらめきます。
  高度な職人技により作られる手仕事ならではの温もり。

  目立った傷や汚れのない、小さな芸術品と呼ぶにふさわしい作品を買い取らせていただきました。

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