七宝焼とは
七宝焼とは、金属の土台にガラス質の釉薬を何層も塗り重ねて焼き固めることで、美しい作品を作り出す日本の伝統工芸です。
この技術は非常に古くから存在し、特に美術品としての価値を持つ工芸品として発展しました。
七宝焼の由来
名前の由来は、日本語の「七宝」からきています。
この言葉は、もともと仏教の教えにもとづいており、「七宝」は金、銀、瑠璃、瑪瑙、珊瑚、琥珀、真珠など七つの貴重な宝物を指しています。
七宝焼やこの名前で呼ばれるようになったのは、その制作過程で使われる彩色された釉薬が、先ほどの貴重な宝石を思わせる美しい輝きと色彩を持つからです。
七宝焼の特徴
素材と構造
七宝焼は、銅や銀などの金属板を土台とし、その上に細かい金属の線(銅線)で区切られた区画を作ります。
そして、それぞれの区画に色ガラス粉末の釉薬を埋めて、装飾していきます。
焼成
釉薬を入れた作品を800℃前後の高温で焼成することで、ガラス質の釉薬が融けて硬化し、色鮮やかな色彩と光沢がでるようになります。
この工程を数回繰り返し、釉薬の層を厚くしていきます。
小さな区画に色とりどりの釉薬が満たされて、宝石のような美しさが表現されるのですね。
七宝焼が日本の伝統工芸となるまで
七宝焼は、今でこそ日本の伝統工芸として認識されていますが、技法が生み出されたのは、古代ビザンチン帝国や中国、中東地域で発展した工芸技法です。
日本には中国を通じて伝わり、主に平安時代から鎌倉時代にかけて普及しました。
明治時代に西洋への輸出が盛んになったことから、日本の職人が競って技を磨き、日本の七宝技術は劇的な進化を遂げ世界最高峰となりました。
安藤七宝店とは
1880年、名古屋で前身となる煙管(キセル)商から転身し開業しました。
安藤七宝店の創業者である安藤重左衛門は、七宝焼が各国の万国博覧会に出品され、世界での評価をうけているながれを受け、事業を拡大。
義弟である二代目の安藤重兵衛は、海外留学にも挑戦し、そこでの出会いや元来の研究熱心さで西洋の文化と美術工芸の知識を身に着け、七宝の技法に落とし込んだそうです。
1900年には、宮内省御用達を拝命し、安藤七宝店の地位を不動のものにしました。
その後の世界大戦や関東大震災の苦難も乗り越え、現代にも愛される七宝と、技術の継承を使命と考え営業を続けています。
今回の買取品
今回買取させていただきました商品は、安藤七宝店製 銀覆輪の花瓶です。
高さ15cmながら、真鯉と緋鯉が七宝焼の技術によって描かれている様子は、とても美しく存在感があります。
ガラス釉薬特有の少し透け感のある感じが、美しさをさらにひきたてていますね。
目立った汚れや傷もありませんし、大切に扱われていたのがわかります。
大切なお品を買取させていただき、ありがとうございました。
七宝焼とは
七宝焼とは、金属の土台にガラス質の釉薬を何層も塗り重ねて焼き固めることで、美しい作品を作り出す日本の伝統工芸です。
この技術は非常に古くから存在し、特に美術品としての価値を持つ工芸品として発展しました。
七宝焼の由来
名前の由来は、日本語の「七宝」からきています。
この言葉は、もともと仏教の教えにもとづいており、「七宝」は金、銀、瑠璃、瑪瑙、珊瑚、琥珀、真珠など七つの貴重な宝物を指しています。
七宝焼やこの名前で呼ばれるようになったのは、その制作過程で使われる彩色された釉薬が、先ほどの貴重な宝石を思わせる美しい輝きと色彩を持つからです。
七宝焼の特徴
素材と構造
七宝焼は、銅や銀などの金属板を土台とし、その上に細かい金属の線(銅線)で区切られた区画を作ります。
そして、それぞれの区画に色ガラス粉末の釉薬を埋めて、装飾していきます。
焼成
釉薬を入れた作品を800℃前後の高温で焼成することで、ガラス質の釉薬が融けて硬化し、色鮮やかな色彩と光沢がでるようになります。
この工程を数回繰り返し、釉薬の層を厚くしていきます。
小さな区画に色とりどりの釉薬が満たされて、宝石のような美しさが表現されるのですね。
七宝焼が日本の伝統工芸となるまで
七宝焼は、今でこそ日本の伝統工芸として認識されていますが、技法が生み出されたのは、古代ビザンチン帝国や中国、中東地域で発展した工芸技法です。
日本には中国を通じて伝わり、主に平安時代から鎌倉時代にかけて普及しました。
明治時代に西洋への輸出が盛んになったことから、日本の職人が競って技を磨き、日本の七宝技術は劇的な進化を遂げ世界最高峰となりました。
安藤七宝店とは
1880年、名古屋で前身となる煙管(キセル)商から転身し開業しました。
安藤七宝店の創業者である安藤重左衛門は、七宝焼が各国の万国博覧会に出品され、世界での評価をうけているながれを受け、事業を拡大。
義弟である二代目の安藤重兵衛は、海外留学にも挑戦し、そこでの出会いや元来の研究熱心さで西洋の文化と美術工芸の知識を身に着け、七宝の技法に落とし込んだそうです。
1900年には、宮内省御用達を拝命し、安藤七宝店の地位を不動のものにしました。
その後の世界大戦や関東大震災の苦難も乗り越え、現代にも愛される七宝と、技術の継承を使命と考え営業を続けています。
今回の買取品
今回買取させていただきました商品は、安藤七宝店製 銀覆輪の花瓶です。
高さ15cmながら、真鯉と緋鯉が七宝焼の技術によって描かれている様子は、とても美しく存在感があります。
ガラス釉薬特有の少し透け感のある感じが、美しさをさらにひきたてていますね。
目立った汚れや傷もありませんし、大切に扱われていたのがわかります。
大切なお品を買取させていただき、ありがとうございました。