【伝統ときらめきの共演】琥山窯の金箔押有田焼飾皿を買い取りました

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  佐賀県嬉野市にある琥山窯（こざんがま）は、有田焼の伝統を受け継ぐ窯元のひとつです。
  なかでも注目されているのが、今回の買取品のような金箔や色彩箔をふんだんに使った、華やかな飾皿です。
  まばゆい金のきらめきと、職人の手仕事が生み出す美しさが、見る人を惹きつけます。

  金箔押しとは

  琥山窯の飾皿に使われているのは、「金襴手（きんらんで）」という技法です。
  これは、金を使って模様を描く装飾法で、中国の景徳鎮（けいとくちん）で生まれ、日本でも有田焼などで長く受け継がれてきました。

  金箔が貼られるまでの流れ

  金箔を貼るまでには、いくつもの手間と時間がかかります。

  (1) 有田焼の基本となる工程（素焼き → 絵付け → 窯での焼成）をしっかり行います。

  (2) 金箔を貼りたい部分に「本漆」という天然の接着剤を塗り、乾かします。

  (3) 金箔を貼ります。
  使われるのは、京都の金閣寺でも使われている、とても薄くて繊細な最高級の純金箔です。
  ピンセットで一枚一枚、慎重に貼り付けていきます。このピンセット、竹製の物が多く使われています。

  (4) 金箔を貼り終えたら、余分な金箔を丁寧に取り除きます。
  この工程でも金箔が剥がれたり、模様が崩れたりすることがあります。

  (5) もう一度窯に入れて焼き付けます。焼き付ける条件によっては金箔が変化したり剥がれることもあります。

  この金箔押しの作業は、途中でやり直しができない繊細なもの。だからこそ、職人の高い技術と集中力が求められます。そういった伝統の技を、磁器の世界に活かしているのが琥山窯です。
  今では数少ない窯元として、「金襴手」の美を現代に伝え続けています。

  金箔を使った装飾技法は、昔から漆器や蒔絵（まきえ）などにも使われてきました。金属の箔を、息をひそめて素材に丁寧に貼りつけるという技は、日本の工芸のなかでも特に美しく、奥深い技です。

  今回の飾皿はサイズも直径45センチ、金に朱色の紅葉模様が大変映えています。
  目立ったキズや汚れのないものを、木箱入りで買い取らせていただきました。ありがとうございました。

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