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【初心者向け】陶器、磁器、炻器の違いは?日本のやきもの3種を解説
【更新日】2025.11.07

「骨董品」と聞くと、陶磁器を思い浮かべる人も少なくありません。
しかし、ひとくちに陶磁器といっても、その種類は様々です。
古くから人々を魅了してきた日本のやきものは、「陶器」「磁器」「炻器」の3種類に大きく分けられ、それぞれ材料と焼き方が違います。
陶磁器の種類
焼き物は、主に「どんな材料を使うか」と「どれくらいの温度で焼くか」で、焼き上がりの性質が決まります。
1. 陶器(とうき):土のぬくもり
陶器の原料は粘土(陶土)が主成分で、「土もの」とも呼ばれます。
比較的低い温度(1,000℃~1,200℃前後)で焼かれるため、焼成後も素地に小さな穴が残ります。
このため、水を吸いやすい性質があり、水漏れを防ぐために表面に釉薬(うわぐすり)をかけるのが一般的です。
2. 磁器(じき):カチカチで透明感がある
磁器の原料は、陶石(石の成分を多く含む)を砕いた石粉が主成分で、「石もの」とも呼ばれます。
最も高い温度 (約1,250℃~1,400℃前後)で焼かれるため、素地がガラスのように硬く緻密になり、水をほとんど吸いません。
素地が白く、薄いものは光に透ける透明感を持つことがあります。
3. 炻器(せっき):陶器と磁器の中間
炻器の原料は陶器と同じ粘土が主ですが、より硬く焼き締まる粘土が使われます。
焼成温度は陶器と磁器の間の温度 (約1,200℃~1,300℃前後)です。
陶器よりも硬く緻密ですが、磁器のように完全なガラス質にはなりません。
このため、水をあまり吸わない丈夫な性質を持ち、日常使いの器に適しています。
焼き物の種類と見分け方・著名な作家:特徴別ガイド
ここからは、実際に器を手に取った時の違いと、それぞれの分野で有名な日本の産地や作家を紹介します。
1. 陶器(とうき)
【特徴】
手に取ると厚手で重く、ざらざらとした土っぽい質感があり、温かみが伝わります。
軽く叩くと鈍い、低い音が響き、光に透かしても向こう側は見えません。
【主要な窯と作家・作品例】
京都の楽焼(らくやき)や、山口県の萩焼(はぎやき)、栃木県の益子焼(ましこやき)などが有名です。

骨董品としては、楽焼の創始者である長次郎(初代 樂吉左衛門:らくきちざえもん)や、美食家としても知られる北大路魯山人(きたおうじろさんじん)、美濃焼(みのやき)の国宝「志野茶碗 銘 卯花墻(しのぢゃわん めい うのはながき)」などが特に知られています。
2. 磁器(じき)
【特徴】
薄手で軽く、表面はツルツルと滑らかです。軽く叩くと「チーン」という澄んだ高い金属音が響きます。白くツヤがあり、光に透かすとうっすらと向こう側が見えます(透光性)。
水をほとんど吸わないため、お手入れが簡単です。
【主要な窯と作家・作品例】
佐賀県の有田焼(ありたやき)・伊万里焼(いまりやき)、石川県の九谷焼(くたにやき)などが代表的です。
骨董品では、白い素地(濁手:にごしで)が美しい「柿右衛門様式」で知られる酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)(十三代など)、色絵磁器の人間国宝今泉今右衛門(いまいずみいまえもん)、白磁の人間国宝井上萬二(いのうえまんじ)などが挙げられます。

3. 炻器(せっき)
【特徴】
硬く焼き締まっていますが、表面には土の素朴さが残り、光は通りません。
叩くと、陶器よりは高いものの、磁器ほど澄んではいない中間の音がします。
水をほとんど吸わないほど緻密で、丈夫さがあり、実用性の高い器が多いです。
【主要な窯と作家・作品例】
六古窯の多くがこれにあたり、特に備前焼(びぜんやき:岡山)、常滑焼(とこなめやき:愛知)、信楽焼(しがらきやき:滋賀)などが有名です。

骨董品では、備前焼で初めて人間国宝となった金重陶陽(かねしげとうよう)や、朱泥急須の技術を極めた三代 山田常山(常滑焼:とこなめやき)、同じく備前焼の人間国宝である藤原啓などが知られています。
見分ける時の注意点
陶磁器の境界線は曖昧なため、一つの判断基準だけで区分できない場合があります。
特に釉薬のかかり方や器の厚みによって、音が変わる場合もあります。
あくまで「叩いた時の音」「光に透かした時の様子」「手触り」は、種類を推測するための手がかりとしてご活用ください。
※なお、器を叩く際は、破損を防ぐため、指や爪で軽くやさしくはじくようにしましょう。特にひびが入っているものは十分注意して取り扱ってください。

陶磁器の価値を知りたい方へ
日本の陶磁器は、時代や作者、使われた技術によって、その価値が大きく変わります。
もし、ご自宅に伝わる古い器や、どの種類に当たるのか判断が難しい陶磁器をお持ちでしたら、一度専門家にご相談ください。
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